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緑内障は、日本緑内障学会のガイドライン(第三版)によると、「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」と定義されています。つまり緑内障は、視神経の形(乳頭形状)と機能(視野)の特徴的な変化から診断されます。
緑内障の自覚症状としては、見えない場所(暗点)が出現する、あるいは見える範囲(視野)が狭くなる症状が最も一般的です。しかし、日常生活では、両眼で見ていますし、多くの場合、病気の進行は緩やかなので、初期は視野障害があってもまったく自覚しないことがほとんどです。視野障害が生活に支障をきたすレベルにまで進行すると、日常生活に支障をきたすことになります。
眼の障害に該当する認定基準は下記のようになっています。
障害の程度 | 障害の状態 |
---|---|
1級 |
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2級 |
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3級 |
|
障害手当金 |
|
緑内障の場合は、視野障害の症状が顕著であるため、上記ではわかりにくい部分があるでしょう。視野障害の場合、例えば2級であれば、「身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」に該当するか否かです。
視野の測定は、ゴールドマン視野計及び自動視野計又はこれらに準ずるものによるとされており、ゴールドマン視野計による場合、中心視野についてはI/2の視標を用い、周辺視野についてはI/4の視標を用います。
「身体の機能の障害が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」とは、求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、次のいずれかに該当するものをいいます。
(ア)I/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの
(イ)両眼の視野がそれぞれI/4の視標で中心10度以内におさまるもので、かつ、I/2の視標で中心10度以内の8方向の残存視野の角度の合計が56度以下のもの。この場合、左右別々に8方向の視野の角度を求め、いずれか大きい方の合計が56度以下のものとする。
なお、ゴールドマン視野計のI/4の視標での測定が不能の場合は、求心性視野狭窄の症状を有していれば、同等のものとして認定されます。
上記認定基準の3級には、視力障害の基準しか示されていません。これだけを見ると、視野障害に3級は存在しないようにも思われますが、その下位等級である障害手当金に「身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの」の要件があるため、障害手当金の要件の一部に該当させることから論理を組み立て、3級該当となる場合もあります。
視力と視野の両方の機能が低下している場合には、上位の等級の障害年金が受給できる可能性もあります。
障害年金申請サポート(三重県津市) 脇 美由紀
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