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「会社員じゃないから、障害年金はもらえないと思っていた」。そんなふうにあきらめている方が、たくさんいらっしゃいます。
その思い込みが、受け取れるはずの年金を遠ざけているかもしれません。
■ 「会社員じゃないともらえない」は誤解です
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。このうち、会社員や公務員が加入する厚生年金に上乗せされる形で支給されるのが「障害厚生年金」です。そのため、「会社勤めの人だけが対象」と思われがちです。
でも実際には、自営業の方も、学生の方も、専業主婦・主夫の方も、「障害基礎年金」の対象になります。
日本に住んでいる20歳から60歳未満の方は、原則として全員、国民年金に加入しています。会社員の方は厚生年金と同時に加入しており、自営業・学生・専業主婦の方は国民年金に直接加入しています(「第1号被保険者」といいます)。障害基礎年金は、この国民年金に基づいて支給されるものなので、自営業・学生・専業主婦の方も対象になるのです。
■ なぜ「もらえない」と思ってしまうのか
最もよくある誤解の背景には、「保険料をきちんと払っていないから無理」という思い込みがあります。
確かに、障害年金には「保険料納付要件」があります。初診日(はじめて病院にかかった日)の前日時点で、一定の期間、保険料を納めていること(または免除されていること)が必要です。
ただし、すべてを全額納付していなければならないわけではありません。免除を受けていた期間も、条件によっては「納付済み期間」として認められます。また、20歳前に初診日がある場合は、保険料の納付実績がなくても申請できる「20歳前傷病による障害基礎年金」という制度もあります。
「未納期間があるから無理」と思い込む前に、一度状況を確認してみることが大切です。
■ 実際にあったご相談から
こんなご相談がありました。
30代の自営業の方が、うつ病で長期間働けない状態になり、「国民年金しか入っていないから年金はもらえないと思っていた」と相談に来られました。詳しく確認してみると、保険料の一部を免除されていた期間があり、納付要件を満たしていることがわかりました。診断書の内容や、日常生活の状況を丁寧に整理した結果、障害基礎年金2級の受給につながりました。
また別のケースでは、19歳の大学在学中に精神疾患の初診があった方から相談がありました。本人は20歳過ぎてからの初診日だと記憶していて、保険料を払っていなかったら受給できないのではないか、と心配されていましたが、20歳前傷病の制度が適用され、申請できることをお伝えしました。
職業や保険の種類だけで「無理」と判断せず、まず状況を整理することが大切です。
■ よくある質問(Q&A)
Q. 自営業で国民年金に加入していますが、障害厚生年金はもらえませんか?
国民年金のみに加入している自営業の方は、障害厚生年金の対象にはなりません。ただし、要件を満たせば障害基礎年金を受給できます。なお、過去に会社員として厚生年金に加入していた期間があり、その期間中に初診日がある場合は、障害厚生年金の対象となることもあります。
Q. 専業主婦ですが、夫の扶養に入っています。障害年金は申請できますか?
はい、申請できます。会社員の配偶者の扶養に入っている方(「第3号被保険者」)も国民年金の被保険者です。夫の給与から天引きされているわけではありませんが、国民年金には加入しており、障害基礎年金の対象になります。
Q. 保険料を払っていない期間があります。申請はできないでしょうか?
未納期間があっても、一定の割合で保険料を納付または免除されていれば、納付要件を満たす場合があります。また、20歳前に初診日がある場合は、保険料の実績に関係なく申請できる制度があります。「未納があるから無理」と決めつけず、まずはご相談ください。
障害年金の申請には、職業や加入している年金の種類だけでは判断できない複雑な部分がたくさんあります。「どうせ無理」と思って相談をためらっている方ほど、話を聞いてみると道が開けることがあります。
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