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肢体の障害

関節リウマチでの障害年金請求のポイント

目次

  • 障害の状態
  • 障害年金を請求するときの基準
  • 日常生活における動作と身体機能の関連
  • 障害が複数あるとき
  • 障害年金請求時の注意点
  • 障害認定日のポイント
  • 障害年金を受給した事例
  • お客様からの声

障害の状態

関節リウマチは、体の免疫の働きに異常が生じ、誤って自分自身の関節を攻撃してしまうことで炎症が起こる病気です。手足の指、手首、ひじ、ひざ、股関節など、体のあちこちの関節に、左右対称に腫れや痛みが出やすいのが特徴です。

特に「朝のこわばり」は関節リウマチの代表的な症状で、朝起きてからしばらくの間、関節が思うように動かせない状態が続きます。炎症が長く続くと、関節を包む滑膜(かつまく)という組織が腫れ上がり、やがて骨や軟骨が壊されて、関節が変形してしまうこともあります。関節症状のほかに、発熱や倦怠感、食欲不振といった全身症状を伴うこともあります。

症状の重さには個人差が大きく、日常生活にほとんど支障がない方から、歩行や身の回りの動作に大きな制約がある方まで様々です。


障害年金を請求するときの基準

関節リウマチは、症状の中心となる関節の状態に応じて「肢体の障害」として障害年金を請求するケースが多くなっています。以下は、下肢の障害に関する基準の一部を要約したものです。

障害の程度

障害の状態(要約)

1級

両下肢の機能をほとんど失っている状態

2級

一下肢の機能をほとんど失っている状態、または日常生活が著しく制限される程度の障害

3級

一下肢の主要な関節のうち2関節の機能を失った状態、または労働が著しく制限される程度の障害

障害手当金

一下肢の主要な関節のうち1関節に著しい機能障害を残す状態など

 

実際の審査では、関節可動域(どのくらい関節を動かせるか)だけでなく、筋力、動作の速さ、日常生活における動作の状態なども踏まえて総合的に判断されます。また、上肢の障害として請求する場合や、内臓に炎症が及んでいる場合は別の基準が用いられることもあります。細かい認定基準の内容につきましては、下記のページをご覧ください。

肢体の障害の認定基準はこちら

診断書の内容が実際の状態と合っているかどうかも、審査結果を左右する重要なポイントです。例えば杖を使用している場合、その事実が診断書にきちんと記載されているかを確認する必要があります。


日常生活における動作と身体機能の関連

関節リウマチによる障害年金の審査では、関節の数値的な状態だけでなく、日常生活の動作にどれだけ支障が出ているかが重視されます。特に次のような動作は、関節リウマチの特徴が表れやすい部分です。

  • 手指の変形や握力の低下により、ボタンの留め外し、瓶のふたを開ける、包丁を握るといった動作が難しくなる
  • 朝のこわばりのため、起床後しばらくの間、着替えや洗面などの動作に時間がかかる
  • 股関節やひざ関節の障害により、立ち上がる、階段を上り下りする、正座をする、長時間立つ・歩くといった動作が困難になる
  • 全身の倦怠感や疲れやすさのために、家事や外出そのものが制限される

これらの動作の状態を、診断書や病歴・就労状況等申立書にきちんと反映させ、実情を伝えていきます。


障害が複数あるとき

関節リウマチは、全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群といった、いわゆる膠原病を合併することがあります(膠原病のオーバーラップ症候群)。また、間質性肺炎など内臓に炎症が及ぶケースもあります。

このように障害が複数ある場合、それぞれの障害を併せて審査する「併合認定」や、複数の障害の状態を総合的に判断する方法がとられることがあります。ただし、単純に「3級+3級=2級」となるとは限らず、認定基準に定められた一定のルールに沿って判断されます。膠原病を合併している場合は、そもそも初診日の特定が難しくなることも多く、どの傷病の診断書をどのように組み合わせて請求するかを慎重に検討する必要があります。


障害年金請求時の注意点

関節リウマチに関するご相談は多く、実際に障害年金を請求される方も多くいらっしゃいます。ただし、認定基準に照らし合わせたときに、実際の生活の大変さと結果が見合わないケースが少なくありません。

  • 一見すると障害がなさそうに見えることがあります。関節の変形がそれほど目立たない段階でも、痛みやこわばりのために動作が大きく制限されている場合があります。
  • 働いていても受給できる場合があります。仕事を続けるために無理をして頑張っている方ほど、周囲からは障害の程度が軽く見られがちですが、就労の有無だけで等級が決まるわけではありません。
  • 長年関節リウマチと付き合ってこられた方は、日常生活の中で様々な工夫をしており、不自由さを「不自由」と自覚していないことも多いようです。例えば「料理はできますか」と聞かれて「できます」と答えた方が、実際には包丁が持てず、家族に手伝ってもらっていたというケースもあります。医師に現状を正確に伝え、実情が反映された診断書にしてもらうことが大切です。
  • 障害基礎年金には3級がないため、初診日にどの年金制度(国民年金・厚生年金)に加入していたかによって、請求できる障害年金の種類が変わってきます。特に2級か3級か、3級か不該当かの微妙なラインにある方は、初診日の特定を慎重に行う必要があります。

障害認定日のポイント

障害年金は、原則として初診日から1年6か月が経過した「障害認定日」の時点の障害の状態で審査されます。関節リウマチそのものには、脳血管障害のような特別な認定日の特例はありませんが、症状が進行して股関節やひざ関節に人工関節・人工骨頭の挿入置換術を受けた場合は、その手術を受けた日が障害認定日の特例として扱われます。手術を受けた時点ですぐに障害年金の請求ができる可能性があるため、人工関節の手術歴がある方は、この特例に該当するかどうかを確認することをおすすめします。


障害年金を受給した事例

事例1:50代女性

  • 傷病名:関節リウマチ
  • 状況:初診日から20年ほど経過しており、日常生活にずっと不自由さを感じていました。以前に役所へ相談に行った際、「障害年金の対象になるほど悪くない」と言われ、一度は諦めていました。
  • 障害の状態:歩行には杖を使用。料理などの家事動作にも支障がある状態でした。
  • 結果:障害基礎年金1級
  • 請求方法等:日常生活の不自由さを漏れなく書面に反映することができ、無事に1級の認定となりました。2級だった場合には審査請求も検討していましたが、すんなりと1級に認定されたケースです。

事例2:40代女性

  • 傷病名:関節リウマチ
  • 状況:初診から2年ほど経過した時点でご相談いただきました。座った状態から立ち上がることが難しくなり、通常の仕事に支障が出るようになったことがきっかけです。
  • 障害の状態:手や足にある程度の機能障害があり、状態から3級程度と見立て、初診日が厚生年金保険加入期間中である可能性を探っていきました。
  • 結果:障害厚生年金3級
  • 請求方法等:当初は国民年金加入期間中に初診日があるとのお話でしたが、それでは受給できないため、それ以前の通院歴を丁寧に確認したところ、少し前に一度だけ受診した病院があったことが判明しました。幸いその受診が厚生年金保険加入期間中であったため、障害厚生年金の請求ができました。年金を受給できるようになり、無理のない働き方ができるようになったと喜んでいただいています。

お客様からの声

関節リウマチで障害基礎年金2級(以前に自分で申請して失敗していた)

以前ご自身で障害年金を申請されたものの不支給となり、その後担当者が変わってしまったこともあり、一度は諦めておられました。体調の悪化をきっかけに当事務所へご相談いただき、あらためて障害の状態と初診日の証明について整理し、主治医の先生にも丁寧に現状をお伝えして診断書を修正していただいた結果、障害基礎年金2級の受給に至りました。「以前に自分で申請して失敗していたので、2級に認定されたことがとても嬉しかった」とのお言葉をいただいています。


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